マスターキャムでエンドミルの設定(標準)

ミーリング工具デザイナー

マスターキャムでツールパスを作成する際に使用する工具の設定方法がバージョン2026よりインターフェースが変更になったので、手順も含めて解説します。

マスターキャムの標準機能にミーリング工具デザイナーという機能があり工具の形状や条件などを設定します。
アドイン機能にiToolsという機能が使える場合は、代表的なメーカーのエンドミルを設定できるのでマスターキャムでエンドミルの設定(iTools)を参考にしてください。

ミーリング工具デザイナー

工具マネージャーやツールパス作成時の工具設定で新規工具作成を実行するとミーリング工具デザイナーが実行されます。

ミーリング工具デザイナーは、4つのタブで構成されているコマンドで、上から工具→図形→パラメータ→クーラントと順番に設定していきます。

工具

工具タブでは、名前・タイプ・工具番号が設定でいます。

ミーリング工具デザイナーの工具設定

工具名がNCデータに出力できるようになっている場合は、漢字・ひらがな・カタカナが使えない場合があるので、使用するマシニングセンタの仕様に合わせてください。
名前→「RADIUS D3 R0.3 L12」

タイプは、設定する工具のタイプを選択します。

工具番号を設定すると長補正番号と径補正番号が連動して変更されます。

それ以外のパラメータは必要に応じ変更します。

設定可能な工具タイプ

ミーリング工具一覧
高速加工用工具一覧
穴あけ用工具一覧

図形

図形タブは、ベリファイなどシミュレーションする際や干渉チェックをするために必要になります。

設定項目に数値を入力中は、画面の方にも該当する寸法位置が表示になります。

ミーリング工具デザイナーの図形設定

工具直径と刃長は、加工に使用することができる部分の寸法になります。
通常のエンドミルの場合は、切削直径=首下系・刃長=首下長に設定します。ロングネックの場合はそれぞれ別な値に設定します。

パラメータ

パラメータタブは、使用する加工条件を設定します。

自動的に計算される個所があるので、刃数→主軸回転速度→送り速度→切込み速度の順番で変更します。
ツールパス作成時に加工条件を個別に設定する場合は、最低限「刃数」だけは最低限設定をしてください。

ミーリング工具デザイナーのパラメータ設定

主軸回転速度を設定すると切削速度が自動で計算されます。

送り速度は、XY方向に加工する場合のF値になります。送り速度を設定すると一刃あたりの送りが自動で計算されます。
(各種計算式は、加工条件の設定目安を参考にしてください)

切込み速度はZ方向に下降する際のF値になります。
退避速度は、Z方向で退避させるときに早送り(G00)を使用している場合は使いませんが、切削送り(G01)で退避させる設定の時に使用されます。

クーラント

ミーリング工具デザイナーのクーラント設定

ツールパス作成時に設定する場合は、オフのままでかまいません。

M08を使用するときはオイルをオンに切り替えます。
M07を使用するときはエアーをオンに切り替えます。

補足

工具設定は、必要最低限のパラメータを紹介しましたが、各社で工具の運用方法など異なりますので運用方法にあわせて設定をしてください。

設定方法は省略しますが、図形情報をDXFデータやSTEPデータから取り込むことも可能になっています。

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